2016年3月15日火曜日

ペットショップで買うのではなく、路上の猫を拾おう


僕が熱心に野良猫の写真を撮っていた計六年──1996年から1997年と2012年から2015年の間、しばしばペットショップ出身に違いない野良猫たちと出会った。

彼らの路上生活は、普通の野良猫たちよりもさらに過酷なものになる。とりわけ人の手によるグルーミングが必要な長毛種の猫は苦しんでいる。彼らは、自分で毛並みを清潔にしたりノミを取ったりすることができない。都市の夏の外気温は、彼らには極限まで高い。

彼らの以前の飼い主は、ペットショップで仔猫を買うときに、その子が成長して成猫になることを予想できなかったのだろう。しかし、飼い猫の平均寿命は15歳を超えるのである。ペットを買うときには「あなたの現在の年齢」+「そのペットの平均寿命」の未来を想像してほしい。25歳で猫を飼い始めるということは、少なくとも40歳になるまではその子の世話を続ける義務がある、ということなのだ。

僕は野良猫の撮影を通じて、猫を路上に捨てる人の背中を押すのは何か、をずっと考えてきた。まさに猫を捨てようとするとき、彼らはこう考えるのではないか。『野良猫がたくさんいる場所がある。毎日のように餌をあげている人たちもいる。この猫もそこで幸せになるだろう』 責められるべきは、捨てる人間である。しかし、餌やりの人たちの存在が、捨て猫を助長するのである。実際に、餌やり場の多くが、猫捨て場になっている。

ペットショップへ行く前に考えてほしいことがある。もし猫が欲しいのなら、路上で見つけることができる、ということである。すべての野良猫が人に好意的というわけではないが、触れることのできる猫なら可能性はある。拾って飼うと決めた時こそ、野良猫に餌を与えるべき時なのだ。平凡な野良猫は嫌いだと言う人は、本質的に猫嫌いなのだから、猫を飼うことをあきらめた方がいい。

路上から野良猫を拾うとなると、最初に病気の治療費がかかるだろう。しかし、そこで支払われる金額は、ペットショップの値札に記載されている金額よりも価値がある、と僕は思う。


2013年7月7日 東京都内にて撮影  ©Naoto Shinkai